『be found dead』

宮沢章夫総監督による5本のショートムービー連作.

死体が発見されたとき、語られるのは「死んだ者」であり、その死因や、あるいはそれが殺人なら犯人を探すのはよく知られた物語だ。だが「発見者」のことは多くは語られない。語られたとしても発見が完結したところで「発見者」はその役目を終える。『be found dead』は「発見者」をめぐる五つの物語だ。発見者はいかにして生きてきたか。その日、発見者はなにを求めていたか。なにが発見者を「死体」に呼び寄せたのか。それは単なる偶然だっただろうか。なにかによって「発見」がうながされたのかもしれない。

公式ページだけ読むとたいそうなものに思えるかもしれない.でも実際に観るとそう大それたものでもなく,エロ本買って人気のないところでさあ読もうとしたら死体発見とか,家族の団欒の脇で寝てるだけと思って放置しておいたお父さんが実は死んでたとか,どこか間の抜けたストーリーばかり.コミカルな演出も多く客席からときどき笑い声も聞こえたりと肩凝ることなく楽しめた.
上演終了後,宮沢章夫松尾スズキが登場して30分ほどトークショー.演劇と映画の演出の違いや『be found dead』のメイキング話など.