- 作者: 樺薫,赤賀博隆
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/08/17
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 50回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
ミステリ・SF・伝奇・時代・その他? 過去のさまざまな作品からネタやモチーフを引っ張り,フランケンシュタインみたいに組み立てた探偵小説風小説.節操無くあれもこれもとネタを取り込んでいる割に(というかそのためか)良い意味で衒学趣味は薄く,ストーリーそのものも成立している.中身らしい中身はあんま無いがさっくりすっきり読めた.多彩な引用元のうちすぐ分かったのは正直なところバリツと O 嬢くらいだったんだけど,分かったところでより理解できるタイプの話でもないのでまあよし.いかにもなパルプ・フィクションじみた読み捨て上等のチープさが良かったと思う.作者が器用なことはよく分かったので,他の作品も出るようなら読んでみたい.かな.