赤井紅介 『パーフェクト・ブラッド 5 海風と魔女の小交響曲』 (スーパーダッシュ文庫)

夏休み,バカンスを言い渡され南の無人島へ出向いた裕樹たち.海で水着だと浮かれたのも束の間,何もないと思われた島は烈しい戦いの舞台と化す.
バカップル異能第五弾.相変わらずラブいな! 異能力バトルが急速にインフレする一方,透華と裕樹の入り込む隙間の無いラブラブっぷりも加速が止まらない.デレっぷりにも変な照れや力が入っていない感じがしてわりと素直に楽しい.お前らいい加減付き合っちゃえYO! みたいなガキっぽい煽りのひとつも入れたくなる.これ読んでライトノベルを書くのに変な照れは邪魔にしかならないんだと再認識した.他のジャンルでも一緒だろうけど,設定が練りこめないならすべて捨てて自らのめりこんでいくのが良い中二病の秘訣だと思うから.個人的見解だけど,作者さんは力を入れすぎずのめりすぎずバランスを取っていると思う.上述したようにラブラブにはニヤニヤで返す私なので,ラブラブが失われない限り今後もニヨニヨと応援していきたい所存であります.