餅月望 『小学星のプリンセス☆2 おにぃちゃんはじめました』 （スーパーダッシュ文庫）

小学星のプリンセス☆〈2〉おにぃちゃんはじめました (集英社スーパーダッシュ文庫)

晴れて恋人になった貢と小学星のプリンセスことルリス．しかし外見が成長しないという小学星人の性質から，やがて貢に愛想を尽かされるのではないかと不安を抱いたルリスは孤軍奮闘することに．

「じゃあさ、恋人らしくなくたって当たり前なんじゃないか、って思うんだ。だって、僕たちの恋愛にはモデルケースなんてないんだから」
いわば、パイオニアというやつだ。

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いろいろ引っかかりながら読んでたわけなんだけど引用した二行で目から鱗が落ちた＆腑に落ちた．押しかけ幼妻小学生風小説と見せかけて，その実はファーストコンタクト以降のコミュニケーションのひとつの形を描いていた，という．文化の違いだの肉体の差異だのといった古くから扱われてきた異種族（もしくは階級）間恋愛の障壁を当世風に解釈するとロリになるだけであって仕方ないことだったんだよ．……我田引水は百も承知で．「ラブロマンス」と呼ぶには男が動かなさすぎで少しイラッとしたけどそこを差し引いても予想以上に面白かったです．どうせなら長谷先生にも同じテーマに挑戦してほしいなーとか，ことに及んでいる最中に装置の効き目が切れたらどうなるんだろうとか，そんなこと考えてないんだからねっ．