遠藤浅蜊 『魔法少女育成計画 episodes』 (このライトノベルがすごい!文庫)

この空はのっぺりと平坦な一枚板のようだった。深みがない。太陽の匂いも薄い。それに加えて先ほど遭遇した動く骸骨の群れ。あれはとてもゲーム的だった。魔法の端末に表示されるメッセージも一つ一つがゲーム臭い。報酬金額もまた非現実的だったが、あれは本当にもらえるのだろうか。だとしたら惹かれなくもなかった。日常生活は常に金銭を要求してくる。

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魔法少女育成計画』(感想),『魔法少女育成計画 restart』(上巻感想下巻感想)の魔法少女,33人全員が登場する,シリーズのサイドエピソード集.魔法少女というイコンを投げ捨てることがシリーズの目的のひとつだと思っていたので,こういう本が出るとは思わなかった.自分の読み方が間違っていたということだろうけど,おかげでキャラクターにぜんぜん愛着が湧いておらず,しかもいずれの短篇もキャラクターに強く寄ったストーリーなため,どうにもピンと来なかった.