七月隆文 『さくらコンタクト route A 小河桃子』 (このライトノベルがすごい!文庫)

「…………次の日曜日」
桃子は最後の力を絞り出すように、言った。


「あたしとあんたが、死ぬ」

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花蒔町に伝わる伝説の桜,佐保姫様を咲かせることができたものは,恋を成就させることが出来るという.春の朝,冗談で佐保姫様に触れた高校生の桜木春彦は,佐保姫様を大きく咲かせてしまう.その場にいあわせた春彦の幼なじみ,小河桃子は,その日から「未来の記憶」が見えるようになる.
二ヶ月連続刊行,シェアードワールドブコメのAルート.短めの会話文を,改行多めで数ページに渡って繰り返すあたりはギャルゲーの香り.「未来の記憶」の描き方に特徴的な部分があったりするけれど,基本的にはイチャイチャを読むものであろう.悲劇のにおいを漂わせつつ,駆け抜けるように過ぎていく.まあ他愛無い感じではありました.