ツカサ 『熾界龍皇と極東の七柱特区 II』 (ガガガ文庫)

熾界龍皇と極東の七柱特区 2 (ガガガ文庫)

熾界龍皇と極東の七柱特区 2 (ガガガ文庫)

「私は君たちの存在に感謝している。幻類(エナ)は人類に可能性をもたらし、私に奇跡を与えてくれたのだから」
彼は思い出す――あの子を救ってくれた、その力を。人類が手にした可能性を。
「そして同時に……私は君たちを憎悪している。幻類は私から掛け替えのないものを奪ったのだから」
彼の中で蘇る――あの子が奪われた絶望を。奪い取った物への憎しみを。

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第七特区の上空に現れた浮遊する城《マゴニア》.居城とともに自ら姿を現した,七柱の一である《始魔(ヴァルプルギス)》は,湊を自分の城に迎え入れるよう求める.一方,テロリスト“覆いを外す者たち(アポカリプス)”も襲撃の機会を狙っていた.
人類と幻類による崩壊戦争後の極東世界を描くシリーズ第二巻.設定をいろいろ考えたのはよいけれど,ストーリーの中で説明しきれていない.説明しきれないまま,話のスピードだけは非常に早く,読んでいてどんどん置いていかれる感がある.もともと好きな作家なので,もうちょっと落ち着いて,丁寧にやってくれればと思うことしきりでした.