清野静 『さよなら、サイキック 2. 愛と解放の地図』 (スニーカー文庫)

ぼくらは本当に不器用だ。不器用で、不格好で、無様で、無粋で、不調法で―――。
でも、ぼくが偶然出会ったこの女の子は間違いなく、世界一かっこいい。
クールで、冷たくて、頑固で、負けず嫌いで、意地っ張りで、
そして、燃えるような炎のハートを持っている女の子。

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恋をすると能力は消えるという.あの日を最後に,ぼくの左手の重力は完全になくなった.でも,そのことに一切未練はない.
少年が本当の恋に気づき,それを手に入れるまで.みたいな青春.跳ねがちな語尾から元気でわくわくがあふれてくるロンドといい,とても頭が良くて,とても格好いいのに,恋をするとどんどんポンコツになる木佐谷樹といい,「少女」が抜群に魅力的で,かわいくてかっこいい.登場人物の感情に,読んでるこっちの感情もものすごく引きずられる.すーっと抜けるような余韻が残るラストも良かった.本当,良い青春小説だったと思います.