森川智喜 『バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使』 (講談社タイガ)

バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使 (講談社タイガ)

バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使 (講談社タイガ)

「さっぱりわからんな!」

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地上に舞い降りた三人の天使たち.人間に見つからぬよう天界に帰るまで休息を取っていた彼女たちは,姿を見た男に小さな奇跡たる〈言語混乱〉を与える.地球上に存在しない言葉しか使えなくなった男を助けるために現れたのは,ふたりの高校生探偵,緋山燃と三途川理である.
言葉を奪われ,どこにもない言語を与えられた探偵たちの推理対決.今回は三途川が珍しくちゃんと仕事してるな……と思ってたら,やっぱり三途川だったという.未知の言語を解読し,何が起こったのかを検証する,という作業をわかりやすく描いているけど,ミステリとしてはかなり地味だし,架空言語SF的なものを期待するとかなり物足りない.もともと一冊ごとに完結で時系列もバラバラなシリーズではあるけど,特に今回ははじめて読むひと向けかもしれないと思いました.