三島千廣 『熊撃権左 ―明治陸軍兵士の異世界討伐記録―』 (ガガガブックス)

熊撃権左: -明治陸軍兵士の異世界討伐記録- (ガガガブックス)

熊撃権左: -明治陸軍兵士の異世界討伐記録- (ガガガブックス)

この家にある詳細な地図によると、ここは「ロムレス大陸」という聞いたことのない土地であることが判明した。

時は明治37年,場所は遼東半島.二〇三高地攻略戦に参加していた秋田出身のマタギ,「熊撃権左」こと雨竜権左衛門二等卒は,爆発に巻き込まれた次の瞬間,見知らぬ異世界にいた.権左の意識が途切れる直前に見たものは,獣のような耳の生えた銀髪の少女だった.

第11回小学館ライトノベル大賞最終選考作.日本陸軍のマタギが異世界に転移して恩人のために持てる力を振るうという,いわゆる異世界転生もの.ワンテーマで突っ走っている感じがある.用意されたあらすじから予想の範疇を外れる要素がひとつもなかったので,個人的には正直ただただ退屈だった.