「悪い夢を見てるみたいだ……」
僕がつぶやくと、メアリーはよく見るテレビ番組みたいに言った。
「私、毎日こういうの見てるわ」
ロンドンに朝が来なくなって八年と三ヶ月。ある事情から“死神”と契約した学生のジェームズは、自らも“死神”としての副業をこなしていた。ある日、ジェームズは銀髪のシスター、メアリー・ストランドと出会う。不死の“聖女”メアリーは、ジェームズに自分を殺してほしいと依頼する。
闇に包まれたロンドン。死神の少年と不死の聖女が出会い、命をかけた契約を結ぶ。お手本のようなかっちりとした場面説明が印象的なボーイ・ミーツ・ガール。説明が難しいんだけど、小説を読んでいるというより、一本のノベルゲームを読んでいるような印象を受けた。パブでの殺戮劇など良い場面もあるのだけど、かっちりしすぎていて個人的にはあまり印象に残らないタイプの小説ではあった。




