コンペティション部門

「普段映画をほとんど観ない人」の立場からの感想なので的外れなこと書いてたとしても怒らないでね.

  • 『月がとっても青いから』

イラン人,ストーカー,ちんどん屋といったパーツは面白かったけど組みあがったものはそうでもない.ヒロインの女の子が可愛かった.

不思議ちゃんな主人公が見ててむかつく.ムカツク!! 審査員の評価は高かったようだけど生理的に合わなかった.この作品の監督は女性(今日の中では唯一)なんだけれど,女性監督のほうが恋愛描写にセックスを絡めることに積極的なようにみえた.初日の『犬猫』も然り.

  • 『トマトジュース』

ケイブフィルムズ特別賞受賞.「高校時代に男をとっかえひっかえ」のわりにセックスが絡んでこないのはやっぱり不自然に思えた.

台詞のまったくない無声スラップスティック.私が知っている海外のそれに比べると演出にしろ演技にしろウェットな印象を受けたのは日本人の民族性かはたまた岐阜の山奥というロケーションの影響か.個人的にはいちばん楽しめた.

  • 『月は夜空に花は根に』

準グランプリ受賞.通称「はにはに」.「幸せを祈らせてください」な人を逆に問い詰める姉の迫力の凄まじいことよ.

  • 『クロール』

準グランプリ受賞.審査員の評価はかなり高かったものの個人的にはピンとこなかった.「田舎の高校生のひと夏の恋と青春」という諸々のキーワードに食傷気味だったのかも.

  • 『田園の阿呆』

準グランプリ受賞.『コスプレイヤー』とは別の意味で生理的に気持ち悪い作品.映画そのものより裏話のほうが面白かったり.

  • 『化けて出てこい』

富士リカは白血病だった。人生の九割を病院で過ごしていた。
山田君は心臓が弱かった。人生の五分五分を病院で過ごしていた。
二人は賭をした。骨と、心臓を。リカが死ねば、山田君は生きる。
山田君が死ねば、リカは生きる。リカは、山田君を殺してでも、生きたかった。
生きることは、外に出ること。それがリカの青春だった。殺す気の恋愛物語。

10分という短い時間の中で字幕を多用しているので映画というよりはCMか舞台の予告編のようだった(台詞の発声も演劇のようだった).プロットはすごく面白いのでなにか別の形で見てみたい.

  • 『ガラクタノココロ』

死んだ恋人の代わりに造られた,彼に生き写しのアンドロイド.その100年の物語.9本の中ではもっともストーリーがまとまっていたし娯楽性もあった.このまま「世にも奇妙な物語」で放映できると思う.けど,どっかで見たことのある話という印象も否めず.そのためか審査員の評価もあまり芳しくなかった様子.

  • 『部屋の片隅で、愛をつねる』

招待作品.映像よりも台詞のやり取りを笑う作品.けっこうよかった.

  • 『僕は一日で駄目になる』

招待作品.いろいろ駄目っぽい人間大集合.釣り人のおっさんに場内騒然.

招待作品.鷹以外に取り柄のない男がお見合いして失敗するそれだけの話.監督は昨年のグランプリ受賞者.よくまとまってたけどこれただのホームドラマやん.

  • 表彰式
    • 今年は準グランプリ3本,グランプリはなし.
    • ケイブの社長は噛みまくっていた.
    • 宮台真司はやはり難しいこと言う.感心.
    • 総合司会の二人は最後まで拙く,観客を間違った方向にはらはらさせていた.