- 作者: 森橋ビンゴ,隼優紀
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/03/30
- メディア: 文庫
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どこかでみたような,パッと見で安っぽい話のつくりをしているのに,次の展開が読めないというのはこれいかに.伏線の張り方や転章の使い方をみても,しっかり構成を考えた上で描かれているのがよくわかる.同じB級とはいえ,例えば低予算映画から感じられるチープさのようなものはまったくない.表現したいものがあるから低俗にした,みたいな,ベタで曖昧な書き方をするなら,芯が一本通っている印象を受けた.作者自身はあとがきで「暗い話ですが」と書いているけど,なかなかどうして,熱い話じゃありませんか.完結編が,これまたどうなるのかぜんぜん読めなくて,すごく楽しみ.