- 作者: 日日日,三月まうす
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/05
- メディア: 文庫
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個人的には,19歳になったグリコがまっとうな生活を送っているようで良かったね,という感慨があったのみ.正直,「蟲と眼球」シリーズにおける本書の立ち位置がよくわからなかった.正編に続く物語としては,あとがきで作者自身語っているように,蛇足だよなあ.キャラに注力したのか,お話のほうがおざなりになっている気がした.何より鈴音をこんなよく分からん形で再登場させてよかったのかという疑問が.結末にもなんとなくデジャヴ.まあダメージヘアを三流悪役チックに描くという予防線はさんざん張ってたから,ストーリーのチープさはある程度は狙ってのことなんだろうが.115〜116ページで鈴音に語らせているような「ファンディスク」「読者サービス」に徹した,本編とは違った形でキャラクターを総登場させるのが目的の一冊として割り切って読んだほうが良かったのかも知らん.それでも煮え切らない気分が残ったが.「〜と白雪姫」を読んだときは首を傾げたもんだけど,今回もやっぱり首を傾げざるを得ないのでした.