- 作者: 日日日,大出長介
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/12/06
- メディア: 単行本
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今回は面白かった.「ロボットと人間」の差別化は比較的ベタなものだったけど,それ以上にベッタベタで過剰に悪趣味な両陣営の対比描写は興味深く読んだ.悪趣味の方向は「蟲と眼球」と同じなんだけど,見せ方はその頃より上手くなっていたと思う.ベタはベタでもより少ないテキストでより印象深く,読者の期待(嫌な予感)を裏切らずといった感じ.まあ「獣の森」は悪趣味がド直球に過ぎて眉をひそめるより先になんか微笑ましかったんだが.でもこういうネタを作中で使うならそれなりの覚悟を持って描いてほしいとは思った.ちょっと前後が軽すぎやしないかい,と.
終盤はかなりとっ散らかっており,相変わらず風呂敷を広げすぎなのが気にはなったけど,同じ轍は踏まないでしょう.たぶん.軽い気持ちで祈りつつ,次回に期待します.