桜こう 『僕がなめたいのは、君っ!』 (ガガガ文庫)

僕がなめたいのは、君っ! (ガガガ文庫)

僕がなめたいのは、君っ! (ガガガ文庫)

園芸部員の葉ノ宮洋が買い物の途中,無数のバラを背負った女の子を見かけたことではじまる異能ボーイミーツガール.第 2 回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞作.
異能ものとしてもボーイミーツガールとしてもかなり無難.能力や小道具の名前が植物に依っており,"蜜口"を舐めることで能力が目覚める,ということが特徴になるんだろうけど,いまいち生かしきれてない.女の子を「なめる」行為も比較的あっさり気味で物足りない.せっかくタイトルに出してるんだから「かのこん」とまでは言わないまでももっとねっちり描いても良かったんじゃないかと思う.読み終わってみるとヒロインの首筋よりも植物園の係員のおっさんの肘に無理やり舌を這わせる描写のほうがずっと心に強く残っている始末.普通に気持ち悪いよぅ.