倉阪鬼一郎 『ブランク 空白に棲むもの』 (理論社)

ブランク―空白に棲むもの (ミステリーYA!)

ブランク―空白に棲むもの (ミステリーYA!)

二人羽織のように体が不自然に揺れ,髪の毛がみるみるうちに白くなり,やがて頭部が爆発する.引きこもりの超能力探偵と天才将棋探偵が連続怪死事件の謎に挑む「ノンストップ・ホラー・ミステリー」.
感想.ラスト分かんねー! 事件(引き起こした犯人は早めに明かされる)を追いかけながら少しずつ進む推理と深まる謎,解決編の前には大仰な「読者への挑戦状」を用意した,分かりやすいミステリ.かと思いきやその真相は思わぬ次元に広がっていく.シュレディンガー音頭が関係あるのかと思ったけどたぶん違うよなあ.講談社ノベルスあたりのミステリ風キャラクター小説を作者なりにかみ砕いて,ゲラゲラ笑いながら書いたパスティーシュ小説だと思うと私としては腑に落ちるんだがどうか.オマージュとか元ネタがあるんだとしたらさぞ間の抜けた感想なんだろうけど,まあどっちにしろ煙に巻かれたような馬鹿にされたような,そんな読後感.こん畜生! 面白かったです.