沖田雅 『オオカミさんと長ブーツを履いたアニキな猫』 (電撃文庫)

オオカミさんと長ブーツを履いたアニキな猫 (電撃文庫)

オオカミさんと長ブーツを履いたアニキな猫 (電撃文庫)

昔話や童話をモチーフにしたまったり学園コメディ第六弾.突如現れた猫さんにヘタレを克服すべく鍛えられる亮士くん.その裏には大神さんと猫さんの因縁があった.
いつの間にか六冊(今月で七冊)も出ていたのかー.実感に乏しいまま,今までのノリを維持したまま話は進む.……あまりに今までどおりで進んでいる実感もまた乏しいのだけど.クールなアリスさんのリリカルな一面には素直に胸キュン.とかいいながら,お話はいつになくリリカル全開,地の文はいつもどおり.この食い合わせの悪さがどっか照れ隠しのようで悪い意味でこっ恥ずかしい.メタという名の楽屋オチがここでは良くない方向に働いていたかなぁ.羊飼さんの周囲だけ別のお話から切り取ったかのような異空間が広がっているのもギャグとして解釈していいんだよね?