穂史賀雅也 『オウガにズームUP!2』 (MF文庫J)

オウガにズームUP!2 (MF文庫J)

オウガにズームUP!2 (MF文庫J)

「……そんなに楽しいなら死ぬほど太陽の下で歩いてやるっつの」

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ブコメのためのラブコメ,といった感じかな.お約束のプロセスは分かりきったものとして扱うかのような,飛ばし気味の話運びなので,多少食い足りない気分もあるのが正直.といっても,石けんのにおいや,無料のチケットといったちょっとした小道具を自然に散らしたテキストは相変わらず細かいところまで気を配りながらもスマートで,読んでいて気持ちいい.あと,どこかしら谷川流に似てね? と感じたのは一巻と同様なのだけど,パーツ的と言うより感情を表(=相手)に素直に示さない,キャラクター(男の子と女の子)間の表面的な温度差に類似があるのかなあとか今回読んで思った.いずれ思いつきだけどね.作者さんの技量にはもはや疑うところはないと思っているので,ぜひやりたいようにやってもらいたいところであります.