黒史郎 『交錯都市 ─クロスシティ─』 (一迅社文庫)

交錯都市-クロスシティ- (一迅社文庫)

交錯都市-クロスシティ- (一迅社文庫)

突然の豪雨のあとに現れたのはひとを喰らう泥,そしてゾンビ.東京と地獄が交錯する.
黒史郎一迅社文庫二作目はパニックホラー in TOKYO.どうやら『黒水村』の続編らしいと気づいたのは読んでいる最中のこと.ゾンビが踊るグログロ B 級ホラーからはじまり,お約束として集う仲間たち,やがて地上に現れる本物の地獄のビジョン.友成純一っぽいと聞いてたのだけど,それ以外にも古今のホラーをリスペクトしたであろう小ネタがこってり盛られていた? ような.そのあたり,ホラーのためのホラーというスタイルは変わっていないのだろうけど,エンターテイメントとしての完成度はかなり高くなっていると思う.良かったです.