夏緑 『ぷいぷい11！』 （MF文庫J）

ぷいぷい〈11!〉 (MF文庫J)

「ここはダマスカス。剣とバラの都ですわ」

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塩の柱にされた母親と友人を救うため，イスラエルのヘロディオンに向かう陣とシエラたち．その旅ももう目的地間近．シリアの首都ダマスカスに到着した一行は一面の薔薇に囲まれた城に招待される．
ランプの魔神の力をめぐるお話「ぷいぷい！」のひとまずの区切り．魔神の力を求めるヘロデ王とのラストバトルとその後につなげる何がしか．ちょっと前の巻から間が空いたのだけど，こんな説明調一辺倒だったっけか．一冊に詰め込みすぎだよなあ．物語をまとめるのが簡単ではないのは分かるつもりだけど，そんな具合でありながら，いくつも残った重要事項は「以下次号」の先送り．消化不良の不満がぐぬぬっと残る．さりとて続きが気になるかというとやや微妙．話を牽引していたシエラのツンデレ描写ももうあんま引出し残ってなさそうな気もするし．まあ，もう続き買ってあるわけだし，読んでみなきゃ分かんないけどね！