関涼子 『サーベイランスマニュアル4』 (GA文庫)

サーベイランスマニュアル 4 (GA文庫)

サーベイランスマニュアル 4 (GA文庫)

「簡単なことばっかりしてると、人間は頭が悪くなるんだよ。一段高いハードルを跳んでるくらいがちょうどいいんだ」
「そんな理由ですか?」
「そんな理由で正義を貫いちゃダメかなあ。だってどうせなるなら最後に必ず負ける悪役より、ヒーローの方がいいでしょう。これでも一応ひとの役に立ってるつもりなんだけどね」

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人間を獣化させるヒト変形ウイルス,通称レックス.秘匿されてきたその存在が世間に知られ,密かに研究を続けていたセンター分室は解体.「狩る者」から「狩られる者」へと立場を大きく変えることになった.
バイオハザード・アクションストーリー」,シリーズ完結.ストーリー的には無難な着陸,と言っていいのかな.印象に残らないとも言えるが.既刊の感想で書いてきたけども,最初はナチュラルに BL 臭のしていたキャラクターたちから,巻を追ってだんだん個性がなくなっていくのが厳しかった.男性向けに強いて方向転換しようとしていたのかもしれないけど,角を矯めて牛を殺す,とはこういう作品を指すのではないかなあ.