- 作者: 遠藤 徹
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
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「力で美を滅ぼすことはできない」
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国を譲り渡し、全国民を肉体労働者として差し出すことを要求されたとき、この国の宰相はそう答えたのだ。
「ならば」
と国家Jの使者は笑った。
「滅ぼしてみせようではないか。力をもってして美とやらを。完膚なきまでに」
国家Jは戦争大臣シドのもと,世界への復讐の途上にあった.この世界の一端を垣間見た
シリーズ第二巻.一巻同様,ちょっとびっくりするほど読みやすい.ただ,書いてあることをただそのまま読むだけだと,どこかでひっくり返されるんじゃないかなあ,という気はしている.紙面で起こっているシンプルな事象の合間に,たまに挟まる変な違和感が曲者.一巻で挙げられたもやもやした謎をちょっとだけ明らかにしつつ,もっとたくさんの謎でもやもやはさらに深まる.物語として面白いかというと今のところ微妙と言わざるをえないのだけれど,しかしカバーイラストのカッコ良さには文句のつけようがない.