- 作者: 北野勇作
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/05/25
- メディア: 文庫
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それにしても、今見えているこれはかなり見事ですよ。うん、まるでそこに本当にあるようにしか見えない。なんだかあっちが実体で、それを見ているわたしのほうが虚像みたいな。
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そんな気さえしてきます。
気のせいならいいんですけどね。
案外そうとも言い切れなかったりして。
ま、そのくらい頼りないのですね、わたしたちのいるこの新世界なんてものは。
亀で探偵.亀探偵K は旧世界を再現した博物館,旧世界座の屋根裏に住んでいた.一回(?)滅んだあとに再生されたらしい,不思議な新世界で亀探偵が大活躍する不思議な SF ミステリ.基本のんきだけど,あやふやでぼんやりした世界で,密室から消えた装置を探したり,バラバラ殺人の犯人(?)探しをしたり.いつもの(良い意味で)北野勇作に比べると,分かりやすく素直な話運びを重視しているような気はした.読みやすいと思うんだけど,世界観と物語が不可分ないつもの(良い意味で)感覚が薄いのが少し物足りなかった.