神林長平 『言壺』 (ハヤカワ文庫JA)

言壺 (ハヤカワ文庫JA)

言壺 (ハヤカワ文庫JA)

ワーカムには神秘なところはなにもない。ただのマシンだ。わたしがただの人間であるように。
この世に神秘な存在があるとしたら、そう感じさせる唯一のものは、言葉、ただそれだけなのだ。

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時代や場所をバラバラに描かれる,「言葉」をめぐる 9 つの短篇.言葉の持つ魔力というか神秘性というか,それ自体を SF という手法でもって,かなりあけすけな形で提示する.先見性ももちろんのこと,ここで描かれる「言葉」の有り様には強烈なショックを受けざるをえない.傑作でした.何をどうすればいいのかさっぱりですが備えます.