ジャスティーン・ラーバレスティア/大友香奈子訳 『さよなら駐車妖精(パーキング・フェアリー)』 (創元推理文庫)

さよなら駐車妖精 (創元推理文庫)

さよなら駐車妖精 (創元推理文庫)

あたしには駐車妖精(パーキング・フェアリー)がついている。あたしは十四歳。運転はできない。車が好きなわけでもないのに、パーキング・フェアリーがついている。

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ニューアバロンの住人にはたいてい妖精がついている(信じていないひともいるけれど).ニューアバロン・スポーツ高校に通う十四歳の少女チャーリーは,自分のパーキング・フェアリーが大嫌い.いつどんな時でも駐車スペースを見つけることができる妖精なんて,なんの役にも立たないしむしろ厄介事を運んでくるし.
東京創元社から出たとは思えない邦題のヤングアダルト小説.「妖精」といっても姿を見ることは出来ず,意思を持っているわけでもない.存在を信じていないひともいるけれど,妖精がついているとされるひとは,一定の能力や運のようなものが確かに身につく,という.妖精というよりは,オーラとか,ライトノベル的な異能に近い.オーストラリアではこういう妖精が一般的なのかな.オーソドックスな話だと思うのだけど,規則と罰点で縛られた学園生活は読んでてひどく窮屈なのよな.