ROBOTICS;NOTES 瀬乃宮みさ希の未発表手記 (電撃ゲーム文庫)
- 作者: 海法紀光,笹森トモエ,5pb.
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 文庫
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こうして、瀬乃宮みさ希は死んだ。
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人間がただの肉ではなく、その体を動かす心、魂であるというのなら、この時、瀬乃宮みさ希は間違いなく死んだのだ。
2009年夏,日本で皆既日食が観測された日.スマートフォンを拾った瀬乃宮みさ希は,そのカメラを通じてARであるアイリと出会う.スマートフォンの持ち主,君島コウに出会ったみさ希は,すぐさま恋に落ちてしまう.
本編のヒロインあき穂の姉で,キーパーソンでもある瀬乃宮みさ希が残した未発表手記の形で語られる『ROBOTICS;NOTES』の前日譚.前日譚なので,話の流れはある程度わかっているうえで読んだのだけど,そのうえでのあのラストの後味の悪さはすごい.ここ一年でもいちばんの後味の悪さかもしれない.ロボノのノベライズはいくつか読んでいるけれど,図抜けて出来がよい印象.
人間を拡張するにはふたつの手段がある,みたいな話でもあるので,『BEATLESS』(感想)につながるところもあるのかなと,読みながら思った.そういう問題意識を持って,『ROBOTICS;NOTES』を見るなり読むなりすると,また違うものが見えてくるかもしれない.本編につながるネタバレがバリバリなので,原作のゲームを未クリアだったり,現在放送中のアニメを見終えるまでは読まないほうがいいと思うのだけど,ゲームクリア済み,あるいはアニメを見終えたならぜひ読んでみるといい.