西尾維新 『刀語 第五話 賊刀・鎧』 (講談社BOX)

刀語 第五話 賊刀・鎧(ゾクトウ・ヨロイ) (講談社BOX)

刀語 第五話 賊刀・鎧(ゾクトウ・ヨロイ) (講談社BOX)

「奇策士どの――おぬしはよく『ちぇりお』と言って部下を殴っていたらしいな。蝙蝠あたりからそんな話を聞くにつけ、我はなにかおかしいと常々思っていたのだが、この薩摩に来てやっとわかった。あれは『ちぇすと』が正しい」

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四本の変体刀を集めたとがめと七花は次の変体刀を求めて薩摩に向かう.鎧海賊団船長・校倉必の持つ賊刀・鎧は,西洋甲冑を模した防御特化の変体刀であった.
大河ノベル第五弾.えらくノリが軽く,さくさく楽しめる一方,隠されてきた事情や登場人物それぞれの異常性をさらっと流すかのように明らかにしてくれる.読むたび思うがやっぱ娯楽小説を書かせたら図抜けるよなあ.分厚い作品よりは,このくらいの分量のほうが上手さが分かるのではないか,という気がした.