手代木正太郎 『王子降臨2 王子再臨』 （ガガガ文庫）

王子降臨 2 王子再臨 (ガガガ文庫)

途端、激しい光輝が男より迸った。弥五郎と鷹久はつい声を上げて眩さに目を背ける。
光輝？　否。それは高貴！
男の身より発せられる超強力な高貴が二人の視覚を光の輝きと誤認させたのだ。

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王子は先ほど人の心を動かせるのは愛だけだと言っていた。
もしや、それがこれだったのか!?　どんな肉体的、精神的苦痛にも屈することのなかった弥五郎が、王子の愛によって屈し、快楽の筋肉奴隷へと化そうとしていたのだ。
愛的拷問法！　恐るべし！

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時は戦国．かつてこの世には王子がいた．これより語られるのは，今まで歴史の闇に埋もれ，決して語られることのなかった〈王子〉の物語．一国を惑わし，滅亡させた邪悪なる〈王子〉の物語……．
美しき王子の美貌が人心を惑わす．『王子降臨』（感想）が綺麗に完結していたのでどう続けるんだろうかと不安半分期待半分だったのだけど，完全に杞憂でした．生物の進化や時間の因果律さえ歪めるほどの〈王子〉の愛と美．プレアデス忍法，天竺忍法．果ては火星人襲来．やり過ぎなくらい絢爛豪華でちょう楽しい．「再臨」とはそういうことか！　というラストにもブルっと来たわ．これはもう今年のベストはほぼ決まりであろう．皆も読むといい．