- 作者: 小木君人,そと
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/01/17
- メディア: 文庫
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アーシェは目眩を覚えた。少女たちの殺意に総毛立ち、膝がガクガクと震えた。
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魔導帝国が滅んでから三百年もの月日が流れたのに、魔法使いの女性に“魔女”という蔑称を与え、なぜ未だに嫌い続けているのか、その理由がわかった気がした。
亡くした大切なひとを生きかえらせるため,“重罪人の息子”ネロと“魔女の娘”アーシェは世間の目を忍んで旅を続ける.関所を避けて山道を進むふたりは人買いから逃げてきた少女,カルロッタと出会う.
世界中から恐れ忌み嫌われるふたりの旅,そしてふたりに迫る人々の悪意と恐怖心.オーソドックスなストーリー運びの間に,魔女とこの世界がどのようなものかが,じわりとにじみ出るように描かれる.正直かなり地味な話だと思うし,ここから大きく盛り上がる展開もちょっと想像しにくい,かなあ.ライトノベルというより海外のヤングアダルト小説のような雰囲気もあり,好きなひとはかなり好きになると思う.