奇水 『非公認魔法少女戦線 ほのかクリティカル』 (電撃文庫)

「【魔法少女連合会議】は今回の事件を魔法界全体の危機として改めて深刻に受け止め、非公認の傭兵魔法少女も含めた全魔法少女たちへと招集と協力を求めることを決定した。――僕がここに来たのは、ほのか、君に最前線に戻ってもらうためだよ」

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美守ほのかは,かつて伝説と呼ばれた魔法少女だった.現在では,平凡な高校生,牧瀬琢磨の彼女として,また,傭兵としての魔法少女である“非公認魔法少女”として平和な日々を送っていた.そんなある日,魔法少女時代のパートナーが目の前に現れ,報酬三億円ット引き換えに魔法界を救ってほしいと依頼してくる.
かつて共に戦った魔法少女たちが再結集.打ち倒したはずの敵と再び相まみえる.魔法少女版「エクスペンダブルズ」というかな.唯一の一般人である琢磨の目から,魔法少女ものへのメタ視点というかツッコミはいくつか入るのだけど,だんだんと武闘魔法少女もののフォーマットに収まっていく.普通にストーリーをやりたいのかツッコミを入れたいのか,どっちつかずな印象があるかなあ.あと,バックグラウンドのない魔法少女がいっぺんにたくさん登場すると見分けがつかなくなってしまうのはこの手の作品に共通する弱点よね.