藤咲あゆな 『となりのユーレイ』 (すこし不思議文庫)

それにしても、世の中には幽霊があふれているのだろうか。咲川市は人口が多いから、その分、幽霊も多いのかもしれない。幽霊から市民税が徴収できれば、財政も潤うだろうに――って、それはともかく。

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中学校の卒業式に父親が失踪し,生活費のためにバイトに明け暮れる高校生水野珠希,通称水玉.ピザの配達中に交通事故にあって以来,ユーレイが見えるようになってしまった珠希は,ユーレイ少年のアルトとなりゆきで奇妙な同居生活をすることになる.
「すこし不思議文庫」創刊の一冊.次々とクビになるアルバイト,金銭感覚のおかしい家族たち,厄介な幽霊騒動の三段構えの「アップテンポに展開する日常ミステリー」.やはり小中学生向けなのか,想定読者外である自分にはちょっと退屈.親が子供に読ませたい,というテーマだったら良さそうではある.