ツカサ 『銃皇無尽のファフニールVI エメラルド・テンペスト』 (講談社ラノベ文庫)

「その仮説を検証し、裏付けを行い、ユグドラシルという存在の全貌が浮かび上がった。あれは……地球上に存在する全植物の中枢意識だ」

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富士山に現れた全長5000メートルのドラゴン,“緑”のユグドラシル.悠への感傷を続けるドラゴンを打倒しうる“可能性”を手に入れるため,ミッドガルの面々は東京にあるアスガルの研究所に向かう.
孤島の「アンリミテッド学園バトルアクション」第六巻.ハーレムものの体をとった怪獣ものである.どことなく『アルドノア・ゼロ』っぽくもあるけど世に出たのはこちらのほうが先だし,主人公には親しみを持ちやすいし怪獣退治(地球上の全植物のネットワークであるところの“緑”のドラゴン,とかかっこいいじゃない)の説明にも,「記憶」を失うことへの喪失感にも一定の説得力があるのが上手い.きちんと整理されており,個人的にとても良い作品だと思うのだけど,これ普通にアニメ化したら「IS」にしかならないのではないのかな.