- 作者: 大泉貴,おぐち
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/02/18
- メディア: 文庫
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黒髑髏は呼びかける。
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「こんばんは、ガイムーン。ずっと待っていたよ、我が親愛なる正義のヒーロー」
白兎は呼びかける。
「こんばんは、ヘルヴェノム卿。ずっと捜していた、わたしの倒すべき悪の根源」
(中略)
「さあ、共に行こうか、ガイムーン。正義 と悪 の、あるべき結末に向けて」
月杜市に根を張っていた怪人組織“禍嶽社リヴァイアサン”が崩壊してから3年.街の平和を守る正義のヒーロー,ガイムーンの前に,姿を消していた禍嶽社リヴァイアサンの総帥,ヘルヴェノム卿が現れる.それは,正義の味方を運命付けられた少女のために,絶対悪となることを決めた少年の物語であった.
ノーヴィラン,ノーヒーロー.正義の少女と悪の少年の「良き闘争」を描くピカレスクロマン.チームを組んでヒーローに対峙する悪役たち,という導入からアメコミのヒーローものの趣があるのだけど,いかにもライトノベルらしい学園ものとうまく組み合わさり,結果として終始ギリギリの綱渡りを描くことに成功している.依存しあうヒーローとヴィランの関係.ヒーローがヒーローたる条件.正義の偶像としてのヒーローと,悪の偶像としての「