PSYCHO-PASS サイコパス 執行官 狡噛慎也 理想郷の猟犬(ユートピア・ハウンド)
- 作者: 深見真,ニトロプラス
- 出版社/メーカー: マッグガーデン
- 発売日: 2015/04/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
「お兄ちゃん、天国にいったの?」
Amazon CAPTCHA
大野黄太の妹が口を開いた。
「そこにも、シビュラシステムはある?」
「神様っていうのはね、シビュラシステムのこと」
娘の問いに、母親が答える。
「天国でも迷わないですむはずよ」
2112年11月.幸福の数値化と最適化が可能となった社会.厚生省公安局刑事課に所属する執行官,狡噛慎也は,新米監視官の常森朱と向かった現場で,ゼリー化した奇妙な遺体に遭遇する.この事件が,狡噛に8年前の事件の記憶を思い起こさせる.
「PSYCHO-PASS」番外中篇と,テレビアニメ1期と劇場版の間を描く短篇の2本を収録.アニメ1期&劇場版共同脚本の深見真によるノベライズ.アニメの方は結局まったく見ていないのでなんだけど,トマス・モアやナボコフを引用したり,銃やドローンや格闘技がバリバリ描かれたりするのはいつもの深見真.理想郷になった日本と,昔ながらの混沌の中にいる香港を対比させて描く「異邦人 狡噛慎也」が良かった.