神崎紫電 『恋のキューピッドはハンドガンをぶっ放す。』 (ガガガ文庫)

「これから人の殺し方を教えます」
PMC忍者は、開口一番、脳に問題があるんじゃないかと不安になるようなことを言った。

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比嘉財閥の御曹司,銀史朗のもとに赴任した新たな護衛は,ソマリア帰りの美少女傭兵,神尾紅羽だった.クラスメイトの少女に惚れた銀史朗の恋を成就させるべく,紅羽は戦場で学んだ恋愛の絶対法則,SLPこと「Survival Love Program」を実践に移す.
金持ちボンボンと戦場帰りの無愛想な護衛美少女が起こすドタバタ劇.「フルメタル・パニック!」の男女逆バージョンみたいな感じだな,と思っていたら作者本人もあとがきで触れていた.コメディとシリアスの針の振れ方が悪い意味で極端で,リアリティのレベルをどこに置いて読めばいいのかよくわからなかった.作者が最もプライオリティを置く「読みやすさ」は達成できていると思うのだけど,そこ以外はちょっといろいろ厳しいかもしれない.