横山忠 『ねがいプラス!』 (スーパーダッシュ文庫)

ねがいプラス! (集英社スーパーダッシュ文庫)

ねがいプラス! (集英社スーパーダッシュ文庫)

「私はね。今までたくさんの殺しをしてきてる。だから分かるんだ。直接見たらますますよく分かった。ボウヤの目はペテン師だ。ボウヤは大きな嘘を抱えてここにいる。これは推理じゃない、勘だ。ボウヤの目は正義のヒーローってのとは違うねえ。そうだろう?」

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夜な夜な美少女ゲームに勤しむ高校生,武儀空人の前に突如現れたボンデージ姿の美少女ラプラス.彼女は空人に,ゲーム通りの恋愛を現実で叶えてあげようとのたまう.青い欲求にまんまと乗せられた空人は,ゲームの選択肢に従い生徒会長や財閥の令嬢の攻略を開始する.
ゲームのように現実を攻略してハーレムを作るのだ.しょうもないようでいて,実は物語を書く動機となった問題意識はけっこう面白い,というのがあとがきを読むとわかる.まあ,あとがきを読まないとわからないのが問題かもしれない.思うところはいろいろあるけど,ゲームと現実,どっちが主でどっちが従なのかよくわからないのがいちばん辛いところ.柔らかそうなお尻の描写は良かった.嫌いじゃないし続きが気にならないでもないんだけどもう出ないよなあ.