カミツキレイニー 『七日の喰い神』 (ガガガ文庫)

七日の喰い神 (ガガガ文庫)

七日の喰い神 (ガガガ文庫)

今回、警察庁が祈祷士協会に協力を要請したのは、消えた子供が死体となって見つかってからだった。死体の状態を見て初めて、彼らはこの連続失踪が、怪異であると判断した。
ゴミ溜めの中で、子供は発見された。
炎天下に晒されていたのにもかかわらず、死体は凍っていた。

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この国には禍を為す“マガツカミ”と,マガツカミを殺す“祈祷士”がいる.祈祷士協会を辞めた元祈祷士の古川七日は,ある目的でマガツカミである“喰い神”のラティメリアと行動していた.
人間を喰う神と,禍そのものである神を殺す人間の共存.マガツカミと言いながら,性質というか出自は基本的には付喪神.日本のようで日本ではない世界で,躊躇なく殺し殺されするのが独特の個性と説得力を発揮している感じ.何の付喪神で,どういう能力を持った敵なのかを探りながらの戦いは,地味ながら良い.というか作者のこれまでの作品と比べても圧倒的に地味だと思うんだけど,押さえるべきところはしっかり押さえているのでなんだかんだ楽しいし,幕間の1ページまんがも良いと思う.