- 作者: 餅月望,シロタカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/10/23
- メディア: 文庫
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倫理が、道徳が、常識が、良心が、激しい背徳感の前にグラグラと揺れていた。
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手の平の中にある裸足はあまりに小さく、幼い。それを口に含むなど、そんなことが許されるのか……?
「否っ! たとえ、世間が許さずとも、このつま先を口に入れなければならないっ!」
「あっは! 格好いい変態宣言ですね! 十切お兄さん」
17歳の高校生,紅亥十切は,亜人の中でも最強と言われる吸血鬼の少年.しかし,彼は血を飲むと腹を下すという吸血鬼らしからぬ体質の持ち主であった.腹を壊すことなく飲める血を求めていた十切は,大財閥の少女にして亜人とのコネクション作りが趣味のドS少女,鳳翡翠にたどり着く.
犬耳幼女や人造幼女.体質にあった血を求め,吸血鬼はいろんな亜人幼女の血をいろんな箇所から吸ってゆく.デビューから一貫した方向性と,ねっとりした肉体描写がさすがである.それでいて脳天気な雰囲気に終始しているのも良いところ.ヒロインの翡翠はこの上ないサドロリだし,“『円環少女』『My Humanity』の長谷敏司氏”が喝采を送るのもとても良くわかる.ただ今回に関しては,ヒロインが幼女であることの必然性が薄かったかな.そういう意味では「小学星のプリンセス☆」はシンプルだけど力強かった.主人公がロリコンじゃないのに,ヒロインが幼女であることに,しっかりした必然性と説得力があるのが良いのだよ.続きも楽しみにしております.