岡本タクヤ 『異世界修学旅行2』 (ガガガ文庫)

異世界修学旅行 2 (ガガガ文庫)

異世界修学旅行 2 (ガガガ文庫)

「そうですね……。そういえば私がそちらの世界の竜の話を聞かせてほしいと頼んだとき、中日ドラゴンズという竜騎士団に所属している山本昌という人の話を聞いたような気がします」
「……すいません、せっかく思い出していただいた情報なんですが、それでは時期が絞れないんです……」
それこそ千年竜のようなものだ。

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高校の修学旅行中に中世ファンタジー風異世界に飛ばされた浩介たちは,残りのクラスメイトを探して旅を続けていた.そんな折,ドラゴンを観光名物として栄えている村に到着した一行は,ドラゴンの住む山にひとりで入っていった男がいるという噂を聞く.クラスメイトのひとりに違いないとあたりをつけ,ガイドに従い観光化したドラゴン山へ向かった一行を出迎えたのは.
マイルドヤンキーな王女と往く,平和なファンタジー異世界の修学旅行記第二巻.異世界といえばドラゴン.ドラゴンといえば中日ドラゴンズ中日ドラゴンズといえば山本昌.すなわち千年竜とは山本昌のようなものであるという,実に自然な流れ.ガガガ文庫のコメディはドラゴンズネタが好きだな! 良い意味での緊張感のなさがいい方向に働いてて,のんびり読めるコメディになっていると思う.シンプルだけど,いろんなネタも含めて細かいところまで気が利いているのよ.前回のジャガイモへのツッコミで役割を果たしたかと思ったら,自分の生きる道を見つけていたハイファンタジー宝田が最高に楽しかった.打ち切りエンドを連想させるエピローグは不安になるけれど…….楽しゅうございました.