水野昴 『偽る神のスナイパー』 (ガガガ文庫)

偽る神のスナイパー (ガガガ文庫)

偽る神のスナイパー (ガガガ文庫)

死者が蘇り、生者を襲う――その奇妙な現象が最初に確認されたのは八年前である。
中欧のある都市を起点に発生したその現象は、疫病が風にのって拡散するように、またたく間に世界全土へと広がった。
死してなお眠りを許されぬ、無数の亡骸たち。
――名を、レヴナント。

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死者が蘇り,〈レヴナント〉と呼ばれる屍と化し生者を襲う.世界中にまたたく間に広まったその現象によって,地球人口の七割以上が失われた.対レヴナント部隊に所属する元スナイパー,円吹芽は,レヴナントと同じ力を持った少女,ザイシャと契約し,人々を守る新たな力を手に入れる.
過去のトラウマによって,引鉄を引けなくなっていたスナイパーの少年が,戦うことを取り戻す.独特のどこかゲーム的な設定が細かく,物語に入りにくいのと,主人公を中心に,登場人物たちの言動がいちいちストレスになりやすいのとで全体的につらい.人命を救うことを何よりも優先する主人公というのはよくある話ではあるけど,目の前のひとを救うために暴走し,命令を無視して死にかける,というのを当たり前のことのように繰り返すのがなあ.