神高槍矢 『殺人探偵・天刀狼真』 (ダッシュエックス文庫)

殺人探偵・天刀狼真 (ダッシュエックス文庫)

殺人探偵・天刀狼真 (ダッシュエックス文庫)

誰の正義が勝るのか?
それは、もっとも愛の深い者である。最初からわかりきっていたことだ。

Amazon CAPTCHA

世界初の「擬似人格CPUが市長を務める町」,白瑠璃市.ここは,人間と人間ならざるものである「ホロ」の共存する百万都市でもある.白瑠璃市のとあるバーを訪れた探偵,天刀狼真は,そこで複数の死体を発見する.
町を取り仕切る若いギャングと,姉を殺すことを目標とする探偵の「痛快バディミステリー」.しかし,探偵と言いながら推理らしい推理は特にしていないし,帯にあるように「ゲスの極み探偵」と呼べるほどゲスいことをするわけでもない.というか,探偵である必然性がないのよな.54万人の擬似人格市長(なぜか一貫して「CPU」と呼ばれるのが気になる)とか,弟が好きすぎる姉と姉を殺したがる弟とか,面白そうな設定も正直あまり生かせていない.かなりの数がつめ込まれたアイデアはともかく,小説としては申し訳ないけど微妙未満ではないかなあ.