カミツキレイニー 『七日の喰い神3』 (ガガガ文庫)

天真爛漫な眩しい笑顔を見て、誰かが「まるで天使だ……」とつぶやいた。店内がざわつく中、七日だけが腕を組み、冷静に変身を見つめている。
「……いや、あんな太い天使いる?」

Amazon | 七日の喰い神 3 (ガガガ文庫) | カミツキ レイニー | ライトノベル 通販

「六花のマガツカミ」のひとり,ヘリアンサスが密かに護送されるとの情報を得た古川七日とラティメリアは,高級蒸気機関車カムパネルラに乗り込む.何の因果か,そこに集うかつての「六花隊」.それぞれの思惑を乗せて,汽車は走り続ける.
二巻(感想)がかなりヘヴィだった反動か,コメディタッチな始まりで,アクションも多めの三巻.コメディといっても,連続殺人や連続人喰いが出たりはするのだが.止まらない汽車のなかで,大量のマガツカミと戦う,化け物揃いの元六花隊.それぞれの思惑が交錯するも,良い意味でシンプルなストーリーになっていると思う.イラストもシーンや幕間にうまくマッチさせており,ストーリーを盛り上げている.なんというか,小説とイラストが良いフィードバックをしているように見えるのよね.良い作品だと思います.