手水鉢直樹 『モテなさすぎた俺は、とうとう人形に手を出した』 (電撃文庫)

モテなさすぎた俺は、とうとう人形に手を出した (電撃文庫)

モテなさすぎた俺は、とうとう人形に手を出した (電撃文庫)

「魂が入ってるなら、もう人間みたいなものですよね。奴隷にするなんて良心は痛みませんか」
「人間を奴隷にしても良心は全然痛まないからなッ」
あ、俺、やばいところに来てしまったようだ。

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モテモテになるべく高校デビューを目論んだ泥ヶ崎洋であったが,土属性の死霊術師である彼はモテようがなかった.それならばと下心の赴くままに美少女のゴーレムを造ったものの,ゴーレムのくせに言うことをまったく聞かない.
エロス目的で奇跡的に創造できたゴーレムがまったく言うことを聞かない件.ネタがエロのわりにはトーンが妙に淡々としていて,ネタの数々が水で流されるように消化されてゆく.生徒会選挙といった,学園ものの定番を軽い感じでひっくり返してくれるところとか,個々のネタはとても良い.しかし全体で見るといまいち噛み合ってるような,噛み合っていないような.好きなテンションではあるので,どこかが噛み合えばかなり印象が違うと思うんだけどなあ.