岡本タクヤ 『異世界修学旅行4』 (ガガガ文庫)

異世界修学旅行 4 (ガガガ文庫)

異世界修学旅行 4 (ガガガ文庫)

だが、俺たちはそれを知っている。実際に見たことがなくとも、俺たちはその姿を幾度となく眼にし、そして彼女の名前を知っている。そう、その名は――。


――自由の女神


「ここは、アメリカだったのか……」
からからに渇いた喉から、ただその言葉だけがこぼれ落ちていった。

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中世ファンタジー風異世界で行方不明のクラスメートを集めつつ,プリシラたち一行は修学旅行を続けていた.巫女の託宣に従い,海へ向かうために訪れた港町で,彼らはエルフが住むという幻の島の噂を耳にする.
伝説のエルフの島は実在した.『指輪物語』というか,行きて帰りし物語を強く意識したのであろうシリーズ四巻.ひょっとしたらDASH島かもしれないけど,一貫したテーマが感じられる.楽屋ネタも含めておバカでお気楽なネタの中に,なんだかんだと教養と趣味の良さが見える,気がして良い.かなり馴染んできたハイファンタジー宝田を始め,それぞれに個性がありつつ嫌みのないキャラクターたちのバランスの取れたやり取りも楽しい.安直なタイトルだけどちゃんと「修学旅行」なんよね.引き続き楽しんでおります.