- 作者: 岡本タクヤ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2016/11/18
- メディア: 文庫
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だが、俺たちはそれを知っている。実際に見たことがなくとも、俺たちはその姿を幾度となく眼にし、そして彼女の名前を知っている。そう、その名は――。
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――自由の女神。
「ここは、アメリカだったのか……」
からからに渇いた喉から、ただその言葉だけがこぼれ落ちていった。
中世ファンタジー風異世界で行方不明のクラスメートを集めつつ,プリシラたち一行は修学旅行を続けていた.巫女の託宣に従い,海へ向かうために訪れた港町で,彼らはエルフが住むという幻の島の噂を耳にする.
伝説のエルフの島は実在した.『指輪物語』というか,行きて帰りし物語を強く意識したのであろうシリーズ四巻.ひょっとしたらDASH島かもしれないけど,一貫したテーマが感じられる.楽屋ネタも含めておバカでお気楽なネタの中に,なんだかんだと教養と趣味の良さが見える,気がして良い.かなり馴染んできたハイファンタジー宝田を始め,それぞれに個性がありつつ嫌みのないキャラクターたちのバランスの取れたやり取りも楽しい.安直なタイトルだけどちゃんと「修学旅行」なんよね.引き続き楽しんでおります.