- 作者: カミツキレイニー,Minoru
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/12/20
- メディア: 文庫
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Amazon CAPTCHA日が落ちて 、夜になったら 、外に出てはいけないよ 。
「足掻かんね、
Amazon CAPTCHA悪童 」
亀井のオバーは不揃いな歯をのぞかせ、にやりと笑った。
「ちっぽけな人間が何かを変えるには 、足掻くしかないのだから 」
沖縄本島の遥か南にある,人口1000人ほどの宇嘉見島.夜になると醜い黒豚ウヮーガナシーがやってきて子供をさらうと言われるこの島で,中学生のヨナは島を出たいと願いながら暮らしていた.東京から転校してきた波多野清子とヨナは,『オズの魔法使い』をきっかけにして距離が近づく.
デビュー作の『こうして彼は屋上を燃やすことにした』(感想)以来となる,『オズの魔法使い』をモチーフにした青春物語.ここではない場所への憧れと,その手段としての映画撮影.夏の沖縄の離島,沖縄の方言.夜になると現れる黒豚ウヮーガナシーの呪い.隣人である神々が暮らすニライカナイ.長い話ではないけれど,テーマから想像しうる青春と怪異がギュッと詰まっている.ジブリ映画のようなガヤガヤと,