天使と鴉のプレセピオ -人狼×討伐のメソッドI- (MF文庫J)
- 作者: 斜守モル,マナカッコワライ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/12/23
- メディア: 文庫
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床を蹴って立ち上がる。ホルスターを装着しコートを羽織る。今すぐVOLFに会ってみたい。この天才・吉田射京に敗北を与えた人狼界の天才と真正面から対峙して――そして今度こそ、その凶悪な心に「敗北」の二文字を刻み付けてやりたいのだ。
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“人狼”は一年に一度,人間を喰らわなければ生きられない.討伐官は,世界中に広まってしまった人狼の討伐を仕事とするプロフェッショナル.カナガワIII区の新人討伐官,連野壮真と篠崎樫乃は,両親を人狼によって失ったという共通点があった.二人は初めての捜査で,侵才の人狼と呼ばれる《VOLF》の痕跡を残した死体に出くわす.
人狼界の天才 vs. 人狼討伐プロファイルの天才を描く第12回MF文庫J新人賞佳作受賞作.人狼ゲームをベースとした天才と天才の騙し合いと知恵比べ,なんだけど正直,天才らしさをいまいち感じない.作品中では盛り上がる場面が多いのに,ついていけないというか置いていかれる感が強いというか.鼻につく登場人物が多いなか,天使を自称するふわふわしたヒロインの行動と思考はとても良かった.