坂下谺 『スクールジャック=ガンスモーク』 (ガガガ文庫)

防人はずっと苦悩してきた。こんなテロを引き起こしていいのかと。
だが彼がこの国に帰ってから二年を経ても、世界は変わらなかった。
ならばもう、自分たちの手で変えるしかないではないか。

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戦争を変えた二足歩行兵器,機巧外骨格.その搭乗者養成学校を狙うテロが発生した.機巧外骨格の整備士として学校を訪れていた黒宮凛児は,学校でトップクラスの操縦技術を持つ花枝連理と手を組み,因縁を持つテロリストと対峙する.
かつての戦争が生んだ栄光と呪いの結実.国を憂いた元軍人と,その部下だった元少年兵が対峙する,第11回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作.ダイ・ハードというか,学校にテロリストというか,ストーリーはあらすじからだいたい想像したとおり.新鮮味はあまりなく,一面的な印象が強い.テロリスト側が通り一遍の悪役で,いまいち義や魅力を感じないし,せっかくの「葦原皇国」という舞台も,いまいち活かしきれていなかった.