- 作者: 十文字青,ま@や
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2011/08/20
- メディア: 文庫
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夕鶴子さんと出会うまで、こんなことはなかった。あたりまえだ。
それまでぼくは、夕鶴子さんのことを知らなかったんだから。
恋というものを知らなかったんだから。
優等生として評判の高校生天川立己は,引きこもりの同級生大日向夕鶴子を登校させることで更に評価を上げようと画策する.クラスメートとの交流によって夕鶴子は徐々に打ち解けていくが,ふたつの変化が訪れる.ひとつは,夕鶴子が全滅因子を持っていること.もうひとつは,立己が夕鶴子に恋してしまったこと.
本当の初恋と彼女の秘密を描いた青春小説.不器用で自意識過剰な恋をとつとつと語る.とてももどかしく,カタルシスは訪れず,突如として終わりが訪れる.それがとても青春青春していると思う.第九シリーズを一冊も読んでいないので,読み落としたところもあるかもしれないけど,一冊完結のラブストーリーとして良かったと思います.