無双航路 1 転生して宇宙戦艦のAIになりました (レジェンドノベルス)
- 作者: 松屋大好,黒銀(DIGS)
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/10/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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目覚めた瞬間、直径一メートル、重さ七トンの質量弾が、ぼくの第三補助エンジンを吹き飛ばした。
ぼくに刻まれたプログラムが、自動的に自動的に尾部デッキのエアロックを封鎖した。デッキ天井の端にあった百七番カメラが、めちゃくちゃに破壊されたエンジンブロックの内部映像を送ってきた。
17歳の高校生,阿佐ヶ谷真が目を覚ますと,異世界の帝国艦隊に所属する宇宙戦艦,カプリコンのAIになっていた.
AIに転生した高校生,アサガヤシンが率いるのは,連合艦隊に囲まれ,壊滅寸前の帝国艦隊.「最強の撤退戦」を描くスペース・オペラ.序盤こそ,転生もののお約束である俺TUEEEをなぞるものの,その後は「無双」というにはほど遠い展開に進んでゆく.双方に数千人単位の戦死者が出る艦隊戦.人間とAIの違い.人間だけが持つというクオリア.そもそもなぜこの異世界にアサガヤシンが転生することになったのか.
転生ものでやることに意義のあるニュー・スペース・オペラというのかな.わかるひとにはわかると思うけど,宇宙戦艦の一人称からはじまる物語の冒頭にはちょっと興奮したし,元「人間」のAIだからこそできることを描いているのは興味深い.前作にあたる『宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!』がむちゃくちゃ面白かったので心配はしてなかったのだけど,期待以上に楽しませていただきました.
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